Genius266 その約束を糧に/2005年4月29日(土)
 木曜にジャンプ購入。(それはさておいて)
 手塚が同学年と深く関わってるエピソードがここ近年もれなくお気に入りなんですけども、そのかけらがここにも。かけらなんて言ったらアレですね、三年同士の真面目な話が、いい予感。
 試合中の菊丸のバックボーンが、本人視点の過去シーン挿入にて語られる。
 手塚が復帰して間もなく、『怪我が完治していない人間を、レギュラーとして認める訳にはいかない』と大石がシングルスで手塚に試合を申し込み、手塚の完治と大石の未回復が明白となって幕を下ろした例の試合。
 全国で大石の足を引っ張らないように…もちろん大石の負傷が実は長引いていることなど露ほども疑わずひたすらに持久力のトレーニングを積んでいた菊丸は、それを信じられない思いで見つめていた。全国ナンバー1ダブルスになるという約束をしていたこと、大石はそんな自分に何も話してくれてなかったことを思うと、やがて泣くほど怒りがこみ上げ、部室の戸締りをして帰ろうとする大石を待ち伏せ、胸倉を掴み上げ激しく感情をぶつけたあの日。
 果たしてその時大石が何を答えたのか、謝った?かはシークレットゾーンですが、今現在、菊丸は二年前のシングルス主義だった頃と同じ、ある種“依存のない強さ”を取り戻したように見えます。大石と深く関わり認めて、経験値も遥かに高い分、菊の成長の度合いは計り知れません。寧ろ、個人的に超好きなひとコマ、『これで大石の足を引っ張らなくてすむからな』とお兄さんぽくウインクしたシーンに自然に表れているように、間違いなく英二は日に日に頼もしくなっていってる。そして呼吸も乱れずビームからバズーカから分身から軽い着地から、映えて、冴えて、ニュー英二全開。
 このままいける…と青学応援団が思い始めた頃、対する彼が、ひと息つき、なんとラケットを左手に持ち替えた。しかも裏手。おそらく、最初に教えた人間が柔軟だったんだと思われる。それか日本人じゃないかもな。
 …物語当初で越前と対戦した選手の気持ちがちょっと判った。(笑)